竹倉 史人 (著)
晶文社 (2021/4/24)
土偶について何を表現したものなのかについてはっきりした定説がない中、新たな解釈を提示した作品。
以前読んだ『教科書に載せたい日本史、載らない日本史~新たな通説、知られざる偉人、不都合な歴史~』の中で紹介されていたので読んでみた。
結論から言うと、縄文時代の人々が利用していた植物や貝類を擬人化・キャラクター化したものという説で、かなりインパクトがある。
著者があるきっかけで連想したことから、さまざまなタイプの土偶を何に当てはまるのか?を百科事典を読んだり考古学の研究資料から土偶の分布と植生を比べたり、実際に森や海に出かけて木の実や貝を採集してみるなど、ミステリーっぽい書き方もしているので読みやすい。
具体的な植物や貝類としてはクリ、ハマグリ、クルミ、トチ、サトイモ、イネ、ヒエなどを提示していて、今で言えばご当地のゆるキャラに近い感じのイメージのようで、実際にゆるキャラとの類似性も図解している。
土偶のデザインの面白さもあいまって、一気に読み進むことができた。
本書に対して批判・反論を展開している『土偶を読むを読む』という本もあるようなので、これも読んでみようかと思っている。

スポンサーサイト
- 本を購入する
- Amazon.co.jp
- 楽天ブックスTOP : 全品送料無料に
- 本のことならHonya Club.comにおまかせ!
: 書店受け取りで送料無料