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『徳川家康 弱者の戦略』:雨読夜話

ここでは、「『徳川家康 弱者の戦略』」 に関する記事を紹介しています。

磯田 道史 (著)
文藝春秋 (2023/2/17)


家康が周囲を強敵に囲まれた境目の領主だった境遇から、共進化を起こして強い領主へと変貌を遂げていった過程を解説している作品。

最近の研究結果の他、必ずしも信ぴょう性が高いとは言えない二次史料から、どのように家康が見られていたかも含めて書かれている。

家康が三河の家臣たちから支持されていたのは幼少期に人質になっていてあまり知られていなかったからでは?という逆説や、武田信玄・勝頼父子と戦い続けたことで軍事だけでなく謀略の面でも成長できたと思われる話、武田の謀略が家康の長男・信康だけでなく信長も殺したと考えられることなど、あまり読んだことがない話も多く書かれていて興味深い。

他には、随所で紹介される重臣・酒井忠次の有能なエピソードや、家康の関東移封に際して前田利家が旧北条家の家臣を雇い入れて嫌がらせをした話などが印象に残る。




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