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『現代史は地理から学べ』:雨読夜話

ここでは、「『現代史は地理から学べ』」 に関する記事を紹介しています。

宮路秀作 (著)
SBクリエイティブ (2023/8/5)


予備校での人気講師による、地理が現代史に及ぼす影響を紹介している作品。

現在ニュースになることが多いロシアによるウクライナ侵略や、イスラエルと中東諸国の複雑な関係、中国による侵略活動の他、日本でニュースになることが少ないアルメニアとアゼルバイジャンの紛争などが書かれている。

宗教や民族の分布が国境と合っていない事情や、複数の大勢力の間に挟まれていたりそこを通るしかない通商ルート上にあること、気候的に作物が取れたり取れなかったりすることで、戦争や内戦、政変が起こってきた事情が分かってくる。

さらっと読むことができる構成だが、インド、パキスタン、バングラデシュ、中国などが第二次大戦後に揉めた状況や、ナイジェリア島南部で石油が出たことでビアフラ戦争が発生したこと、フランスが原子力発電を重視するようになったのは石油の利権争いに敗れたためだったなど、これまであまり理解が十分でなかった話が多かったので興味深く読むことができた。




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