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『ビジネスエリートが知っておきたい 教養としてのヨーロッパ史』:雨読夜話

ここでは、「『ビジネスエリートが知っておきたい 教養としてのヨーロッパ史』」 に関する記事を紹介しています。

伊藤 敏(著)
PHP研究所
2023年04月28日


ヨーロッパの現在の国際関係は中世に由来するものが多いという考えから、複数の国の歴史を背景から解説している作品。

フランス、ドイツ、スイス、スペイン、ロシア、ポーランド、ユーゴスラビアを章別に扱っていて、「分断と統合」が一貫したテーマとして扱われている。

全体的には元々は歩兵が主戦力だった地域で遊牧民の国家の侵攻を受けて騎兵が主力となる時期もあったものの、再度歩兵型の文明に回帰したというのが軍事的な歴史ということも書かれている。

各国ともに、カトリックや東方教会といった宗教、ローマ帝国やフランク王国の後継国家という権威から来る普遍化の流れと、各地に割拠する領主たちの独立志向、そして他の国家からの干渉が歴史上の事件の背景となっているようである。

フランスやドイツは比較的取り上げられることが多いが、
  • 領邦同士の内乱が多かったスイス
  • レコンキスタ以前からのスペイン
  • ロマノフ朝以前のモスクワ大公国(モスコヴィア)やウクライナの前身国家に分かれていた時代のロシア
  • 貴族の共和制という政体で統治能力はいまいちだったがリトアニアと連合して現在のウクライナやベラルーシの領域を支配していたポーランド
  • セルビアやボスニアが広大な領域を支配していた時期を含めたユーゴスラビア
などは、他のヨーロッパ史の本で必ずしも多く扱われる感じでもなくて知らなかった話が多いところが興味深かった。

予備知識が不足していて人名や地名ですぐに覚えられそうにないところは多いが、そこは本書を読んだ後に各地の歴史の本を読めばいいという話となる。




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