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『太陽の簒奪者』:雨読夜話

ここでは、「『太陽の簒奪者』」 に関する記事を紹介しています。
太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)
太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)
野尻 抱介
早川書房 2005-03-24

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突然地球の軌道上を横切る形で作られた、巨大なリング状物質のために人類は日照不足で絶滅の危機にさらされる。このリングを破壊する過程で異星人の存在と来訪が分かり、コンタクトをこころみるという、SFでは定番のテーマであるファースト・コンタクトに正面から挑んだハードSF。

異星人が造ったと思われる建造物を探る部分はA.C.クラークの『宇宙のランデブー』を、人工知能が出てきて対応に苦慮するあたりはJ.P.ホーガンの『未来の二つの顔』、謎が謎を呼ぶあたりは同じくホーガンの『星を継ぐもの』などを思い起こさせて久しぶりにいかにもハードSFといえる作品だと感じた。

異星人の建造物に入った後の展開としても、最後は友好関係を結んでおしまい、というような安易な手法を使っていない点に好感を持つことが出来た。
やや原子力エネルギーを乱暴に使用しすぎているような気がしないでもないが、IT革命後やや廃れてきた感のある正統的なSFといえる作品を違和感なく書ききっている著者には注目してみたい。




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2008/08/12(火) | 時間旅行~タイムトラベル