諸子百家 [図解雑学] (図解雑学) | |
![]() | 浅野 裕一 ナツメ社 2007-04-24 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 老子 (図解雑学) 古代中国の文明観―儒家・墨家・道家の論争 (岩波新書) 図解雑学 聖書 (図解雑学シリーズ) 図解雑学 哲学 (図解雑学シリーズ) 図解雑学 仏教 (図解雑学シリーズ) |
中国の古典である諸子百家について、儒家、墨家、道家、兵家、法家の5流について主な思想家やその思想の内容について解説している本。
従来から知られているものに加え、近年発見された『太一生水』(道教に関連した文書)や『曹沫の陳』(『孫子』以前の兵書)のことにも触れられている。
著者によるそれぞれの思想家への辛口の批評もついており、以下のような感じになっていてかなり手厳しい。
- 孔子が重んじるべきと主張している周初の礼は、実は孔子自身も知らないはずなので詐欺的性格が強い
- 孟子が理想とする王道政治は、徳のみで実力が伴っていないので所詮は空論
- 韓非子は法をきちんと施行する体制が構築できれば凡庸な君主でも治められるとするが、実際にはおべっかにだまされない君主と清廉潔白な法術の士の組み合わせを前提としていて実は理想を追い求めている
通り一遍以上のところまで書かれており、どのような学派があったのかが分かったのでよかった。
法家や兵家は論旨が比較的明快なので分かりやすく、逆に道家がもやもやした概念が多く出てくるので分かりにくいという感じを受けた。
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