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『投資銀行―日本に大変化が起こる』:雨読夜話

ここでは、「『投資銀行―日本に大変化が起こる』」 に関する記事を紹介しています。
投資銀行―日本に大変化が起こる
投資銀行―日本に大変化が起こる岩崎 日出俊

PHP研究所 2006-05

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一般に名前は知られているものの、いまいち実態が把握されていないと思われる投資銀行の業務と日本への今後の展開について論じられている本。

先日野村証券が破綻したリーマン・ブラザーズのアジア・太平洋部門と欧州・中東部門を買収した背景には、弱点と認識している投資銀行業務の強化のためだったと報道されているが、その投資銀行というのは例えば投資ファンドなどとどう違うのかはよく知らなかった。

本書を読んでいくと投資銀行の業務は、
  • 企業の調査・分析
  • 株式上場やM&A(企業買収)、事業の売却などの仲介やアドバイス
  • レバレッジなど金融工学を駆使した資金調達の手助け
などを行うことであり、

クライアントへ提供するものの本質としては、
  • 企業価値を高めること
  • 企業が価値を創造できるようにすること
  • それらができないような無能な経営陣には退場いただき、有能な経営陣を迎えてもらうこと
といったところがおおまかな理解というところである。

ハゲタカと呼ばれる投資ファンドそのものではなく、それに助言を与える存在といったところで、個人レベルに置き換えると弁護士や税理士、コンサルタントのような存在のように感じた。

当然動く金額やリスクも大規模なものであり、タフで切れ者でなければ勤まらない過酷な業務であることも確かで、高額の収入を得られなければとてもやってられないはずである。
著者は日本の銀行では投資銀行はできないと断じているが、これまでの実績を考えると理解できる。

その他には投資銀行での個人の業務や今後KKRという巨大な投資ファンドが日本で大々的に活動するであろうこと、企業価値の測り方なども書かれており、クリアに分かるとまではいかなくてもある程度の感じをつかむことができたので興味深かった。

最近の金融危機でリーマン・ブラザーズの破綻などが発生しているが、企業価値を高めるというニーズはなくならないため、これからもこの手の機能は求められ続けるということはよく理解できた。

予備知識を得ることができたので、本書を読んだ後は経済小説がさらに楽しめることになることは間違いない。

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