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『風は山河より(一~五)』:雨読夜話

ここでは、「『風は山河より(一~五)』」 に関する記事を紹介しています。
風は山河より 第一巻
風は山河より 第一巻
宮城谷 昌光
新潮社 2006-11-30

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戦国時代、三河の豪族で松平家=徳川家に仕えた野田城主の菅沼定則(さだのり)・定村(さだすえ)・定盈(さだみつ)と、菅沼三代の生涯を描いた歴史小説。

3人が松平家の清康、広忠、家康とそれぞれほぼ同世代で重なっており、松平家を盟主とする三河の諸族が周囲の今川氏、織田氏、武田氏などに対して苦闘を続ける歴史が語られる。

野田の菅沼氏では初代の定則が三河の英雄といえる清康に従うあたりから始まり、その後松平氏を従えた形の今川義元のために心ならずも戦う定村、そして同年生まれの家康に仕えて信任を受け、野田城にて武田信玄の大軍を食い止めるという大業を成し遂げる定盈と、それぞれが活躍を繰り広げていく。

また、定則が関東から逃れてきた貴人の子と思われる少年を保護し、その少年が成長して野田四郎と名を改めて菅沼家を支え、副主人公的な位置づけとなる。

清康から始まる松平家の活動や家康の三河平定のための戦い、そして牧野や戸田、奥平など諸豪族の生きるための苦難、特に家族や家臣たちが次々と戦いの中命を落とすところや故郷を守るための意地などが情感豊かに描かれていて非常に読み応えがある。

主人公たち以外のキャラクター的には、英雄らしさあふれる清康や恩讐を忘れない家康、菅沼氏の上司に当たり水際立った指揮を見せる酒井忠次など、多彩な人物が登場して活躍する。

また、敵役で逆らった者の人質を無慈悲に処刑する今川氏真とその家臣の小原鎮実、侵略した地方の寺社を無造作に放火しながら進軍する武田信玄率いる武田軍団などについてもよく描かれており、武田信玄に対する好感度がかなり下がってしまった。

全国的に菅沼定盈は”誰それ?”的なマイナーな武将のはずで、この題材をよくここまでの大作に仕上げてあるとつくづく感心する。

少数の兵を率いて圧倒的な大軍と戦うというシチュエーションだけでいうと、現在売れまくっている『のぼうの城』(未読)に通じるものがあるので、読み比べてみるのもいいかもしれない。




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