『古城の風景4 徳川の城・今川の城』:雨読夜話

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古城の風景〈4〉徳川の城・今川の城
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”松平”ではなく”徳川”の城とあるように、松平元康が名を徳川家康と改めた後に歴史上の舞台となった城、そして今川氏の城、具体的には遠江および駿河西部(静岡県)の城跡を著者が訪れている。

第2巻の松平の城ではローカルかつ資料の少ない城、しかも登場する人物が松平ばかりで少々退屈したが、今回は独立後の家康の勢力拡大と今川氏の攻防が描かれていてうまく読み進むことができた。

具体的には、
  • 今川氏と斯波氏の遠江争奪戦
  • 今川家の内紛(義忠死後の後継者争いや花倉の乱)
  • 大原雪斎(今川義元の軍師役に当たる禅僧)の活躍
  • 桶狭間の合戦後の今川家の没落
  • 家康の遠江進出
  • 家康と武田信玄・勝頼父子との戦い
と、歴史上の見せ場がいくつも出てきて飽きさせない。

城で言えば、
  • 花倉の乱で恵探(義元の庶兄)が逃げ込んだ花倉城
  • 家康が居城とした浜松城
  • 家康と勝頼が争奪戦を演じた高天神城
など歴史小説の舞台がいくつも登場し、著者が城にまつわるうんちくを語っていき興味深い。

『風は山河より』『新三河物語』を読んでいて感じていたが、どうも著者は武田信玄に対して好感を持っていないようなところがあり、これも視点として面白かった。
家康を甘く見すぎたのではないかということも書かれており、後世から見るとそういう評価になるのも納得できる。


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