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『すごい製造業 日本型競争力は不滅』:雨読夜話

ここでは、「『すごい製造業 日本型競争力は不滅』」 に関する記事を紹介しています。
すごい製造業 日本型競争力は不滅 (朝日新書 92) (朝日新書)
すごい製造業 日本型競争力は不滅 (朝日新書 92) (朝日新書)
中沢 孝夫
朝日新聞社 2008-01-11

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中小企業へのインタビューやレポートから製造業の現状を分析し、これからも先が明るいことを主張している本。

『第三の波』で知られるアルビン・トフラーや野口悠紀雄といった一流の論客たちが製造業を古い産業と決めつけ、これからは知識産業としていることに対し、論拠をあげてはっきり間違っていると反論しているのはなかなか気持ちがいい。

中小企業ではコスト削減に加えてこのところ人材育成が悩みとなっており、熟練するのに時間がかかることやあるレベルから伸びない人がいたりするなど大変さが伝わってくる。
ただし機械の自動化が進んでいるために30代から中途で入ってもなんとかなりそうなことや、定着率はそれなりに高いなど製造業への就業の良さも語られている。

これと関連して外国人の技能研修制度についても触れており、労働力不足を補うというニーズと技能研修という建前、あまり外国人を入れたくないという役所や国民感情の本音が絡み合った現状に対してまずは外国人労働者の受入れ体制を作ることが必要で、様々な問題への対処はそれからだとしている。

また、日本は外国に製品を輸出する加工貿易国だというイメージを持たれることがあるが実際は内需の割合が高い国で、世界一うるさい消費者によって技術力や競争力がついた反面、日本市場だけでも食えるために世界向けの製品があまり育たないというデメリットも挙げている。(ガラパゴスケータイなど)

他には中小企業の具体的なレポートやソニーなど大企業の官僚化への警鐘などが書かれており、興味深い点が多かった。
このところ派遣切りが話題になることが多いが、経験の蓄積が必要となる製造業への派遣を認めたというのはまずかったというのは本書を読むと納得できる。


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