『地下の活用がよくわかる事典』:雨読夜話

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地下の活用がよくわかる事典地下の活用がよくわかる事典

青山 やすし
PHP研究所 2008-08-19

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都市政策を専門の一つとする元東京都副知事による、地下活用の事例を子供向けに書き下ろした大判の事典。

子供向けの言葉遣いはともかく、内容は大人が読んでも興味深いものとなっているあたり、『アンダーグラウンド―都市の地下はどうつくられているか』に近い。
また、事例の出し方は『地下・地下・地下!』と重なるものも多く、専門家が真面目に書いたことが感じられる。

具体的には以下のような事例が書かれており、知っていたものもそうでないものもあるが関心を持って読むことができる。
  • 墓地不足の打開策として建材用に石を切り出した穴を利用した、フランスのパリに近い地下墓地のカタコンベ
  • イランやアフガニスタンなどの乾燥地帯で利用される地下水路のカナート
  • トルコで隠れキリシタンが住んでいた地下都市であるカッパドキア
  • 地下鉄の路線は駅が高く途中が低い緩やかな傾斜となっており、スピード調節しやすくしている
  • 洪水時に水を一時留めておくために埼玉の地下に造られた巨大な地下河川である、首都圏外部放水路
  • 地下深くに建造され、2つのダムの高低差を活かして発電を行う東京電力神流川発電所。タービン6基全てが完成すると、原発並みの発電量となるらしい
  • 岐阜県飛騨市の神岡鉱山跡に建造されている、ニュートリノを観測するスーパーカミオカンデ
  • スペイン・アンダルシア地方にある山の斜面を掘って造られたクエバスや、中国北部に広い範囲で多くの人々が暮らすヤオトンなどの地下住居
  • 日本の各地にある地熱発電所
  • 書庫の大半が地下で、B8Fまである国立国会図書館新館
  • 渋滞緩和を目的に建造されている池袋-渋谷間の地下高速道

関心があるので地下利用の事例を紹介している本が他にないか探しているが、絶版になっていたりして意外と見つからない。
工場マニアのように地下マニアも多くて需要もあると思うので、こうしたテーマで単行本や新書が出ればそれなりに売れると思うのだが。

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