『シンプル族の反乱−モノを買わない消費者の登場』:雨読夜話

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シンプル族の反乱
シンプル族の反乱三浦 展 (著)
ベストセラーズ 2009-07-09

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本物志向で気に入った物には金をかけるが、単に安いものやブランドというだけでは興味を示さない、テレビを見ない、和風やエスニック、アンティークやレトロなどに関心が高いなどという生活様式を持つ人々をシンプル族と名づけ、近年の消費性向についてのレポートを行っている本。

著者は『下流社会 新たな階層集団の出現』で下流という概念を広めた人で、本書を読むまで知らなかった。

購読している日経MJに掲載されるトレンドの記事を見ているために傾向そのものに対してはさほど目新しいものはないが、それぞれの事例が列挙されているのをまとめて読むとまた違った感じ方ができる。

また、世代間や所得階層間の比較を行っているところや、現在のシンプル族が欧米で提唱された概念であるカルチュラル・クリエイティブやボボス(ブルジョア・ボヘミアン)の紹介とシンプル族との相違について書いているあたりは知らないところだった。

暮らしぶりの中に本来と違った形で道具を利用するところは『利休にたずねよ』でも利休などの茶人がその手の行動を行うシーンが書かれているのを読んだばかりで、所得と関連が少ないあたりもシンプル族の行動と通じるものがあるような気もした。

印象に残ったのは購入するものが古いものが多いなどの背景について、すでにある自分の暮らしを邪魔をしないというところで、これまでの商品が生活スタイルを提案する形だったことに対してのアンチテーゼの面があるというところがなるほどと思った。

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