『寛容力-怒らないから選手は伸びる』:雨読夜話

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寛容力 ~怒らないから選手は伸びる~
寛容力 ~怒らないから選手は伸びる~
渡辺 久信 (著)
講談社 2008-11-11

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黄金期の西武ライオンズのエースとして何度も日本一を経験、そして最多勝、最高勝率の個人タイトルを獲得するなど華やかな現役時代を過ごし、昨年は監督就任1年目に埼玉西武を日本一に導いた渡辺久信氏による、指導者として心がけている自身の方法と、それを学ぶに至った経緯などを書き記している本。
本書が書かれた時点では、パ・リーグ優勝したばかりで日本一にはまだなっていない。

西武時代は清原や工藤などとともに”新人類”と呼ばれるなど奔放かつ激情家だと知られ、その後もエリートコースを歩んだと思われる向きもあるが、
  • 97年に西武を解雇され、野村監督のヤクルトに移籍する
  • 翌98年オフに、採用した野村監督辞任もあってヤクルトを解雇される
  • 99年から3年間、台湾のプロチームで投手コーチ兼選手として選手たちの指導に当たる
  • 日本に戻り、評論家活動を行う
  • 西武に復帰、二軍の投手コーチと二軍監督を経験
と、かなりの経験を積んでいることが読んでいくうちに分かってくる。
特に、台湾で通訳もいない状態で選手たちにピッチングを教えるという経験が大きかったようである。

指導者として心掛けていることに、現在の若者が怒られ慣れていないために頭ごなしの叱り方ではダメで、各人の性格に合わせてのほめ方や叱り方を工夫することが書かれている。
このあたりは若手の指導に悩む中間管理職にとって役立ちそうなところが書かれており、ビジネス書のような読み方もできる。

そしてプロ野球チームの監督としては、まずお客さんに楽しんでいただくことの重要性を語り、ホームランや盗塁の多いチームスタイルは現在の選手の個性とも合って結果を出しているので説得力がある。

また、これまで現役時代に指導を受けた広岡達朗、森祇晶、東尾修、野村克也といった当時の監督たちの個性や影響を受けた部分なども書かれており、比較できるところもいい。

自身でも書いているように楽観的でおおらかな性格が伝わってきて、気持ちよく読むことができた。
今年の埼玉西武はBクラスになってしまったが、来年の巻き返しに期待したいところである。

[著者の現役当時の監督による作品]

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